お世話になっております。ももてんです。

またまた、仕事中に朗報がやってきました

それは東洋刃物株価高騰です。

フェローテックも株価が順調に上昇しているではありませんか



今年は私のポートフォリオではフェローテックの独壇場になりつつあります笑


株価が高騰した東洋刃物という会社は実にニッチな会社なので、
改めて会社の概要などを含めて確認してみます。


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以下の東洋刃物について会社ホームページを参照します。
東洋刃物株式会社 (toyoknife.co.jp)

  • 会社概要
会社名:東洋刃物株式会社 TOYO KNIFE CO.,LTD.(英名)
創立年月日:大正14年(1925年)8月9日
本社所在地:宮城県富谷市
代表者:代表取締役社長 清野 芳彰
事業内容:機械刃物及び機械・部品の製造、販売
営業品目:情報産業用刃物、鉄鋼用刃物、紙関連刃物、その他各種異形刃物、産業用機械及び部品の製造・販売
従業員:201人(正規従業員)
その他:所有及び申請中の特許・意匠の件数合計:34件

➡HPの社長の挨拶の通り「お客様のご要望にお応えし、時代の変化を的確にとらえた信頼される製品をご提供」とあり、確固たる技術力と顧客の要望に応え続けてきた信頼がうかがえますね。以前にも取り上げた小田原エンジニアリングのようなに顧客の期待に応えられる高い技術力を有しており、このような会社は個人的に大好きな会社です

↓以前の小田原エンジニアリングの投稿です。
(続)❰小型株❱ 小田原エンジニアリング 将来性◎ : サラリーマン投資家 ももてん のブログ (blog.jp)

❰小型株❱ 小田原エンジニアリング 将来性◎ : サラリーマン投資家 ももてん のブログ (blog.jp)

➡東洋刃物のIRや有報の沿革を確認すると東日本大震災で大規模な被災を受けたことが分かりました。その後、地域中核企業活性化ファンドやフェローテックHDと資本締結しています。
・2011年に東日本大震災により本社・多賀城工場が被災
・2012年に多賀城事業所で一部生産開始
・2016年に地域中核企業活性化ファンドと資本業務提携契約の締結(2019年に契約終了)
・2019年に株式会社フェローテックHDと資本業務提携契約の締結


次に2021年3月期の会社の決算の業績を確認します。

  • 決算状況

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当連結会計年度におけるわが国経済は、米中の貿易摩擦が長期化するなか、新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」という。)の拡大により、経済活動の停滞を余儀なくされました。設備投資は減速基調が続き、雇用や所得情勢、個人消費の停滞など、感染症による閉塞感が継続するなか、製造業においては改善基調に転じる兆しも見せております海外経済は、いち早く感染症の封じ込めに成功した中国経済の回復は顕著であり、米国も感染症拡大の鈍化や経済対策により回復基調を見せましたが、欧州の主要国では経済の底堅さはあったものの、ロックダウンなど感染症の影響は極めて深刻であることに加え、米中貿易摩擦の影響も継続し、経済回復への反転が未だ不透明な状況にあります。
このような事業環境のなか、当社グループは工業用機械刃物および部品関連において、高付加価値、高精度精密製品への営業活動を積極的に展開し、業務改善活動の一環として生産性の向上にも取り組んでまいりました。感染症が蔓延する状況で営業活動が制約されるなか、主力製品である情報産業用刃物は需要を取り込み堅調に推移したものの、鉄鋼用刃物や製紙パルプ用刃物、産業用機械および部品、その他の刃物関連は需要の減少が受注を押し下げ軒並み減少いたしました。緑化造園においては、主力の管理業務は堅調に推移したものの、造園工事は需要の減少にともない、受注が減少いたしました。その結果、当連結会計年度における売上高は、45億99百万円(前年同期比6.5%減)となりました。損益面におきましては、高付加価値、高精度精密製品の貢献に加え、業務改善活動の継続、経費削減効果もあり、営業利益1億75百万円(前年同期比6.8%増)となりましたが、大韓民国仁川市に所在する当社の持分法適用会社である東洋鋼業株式会社の固定資産の減損損失の計上に伴う持分法による投資損失の計上、シンジケートローンの更新に係る費用などもあり、経常利益1億円(前年同期比16.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1億14百万円(前年同期比66.8%増)となりました。



➡日本はコロナによる経済低迷も製造業に関しては徐々に回復基調にある。一方で、海外は引き続き回復見込みが不透明。このような状況の中、東洋刃物は各セグメントの受注減により売上が減少しました。しかし、減少幅は前年比6.5%と比較的軽微という印象を受けました。また、営業外損益で持分法適用会社の減損損失やシンジゲートローン手数料を計上したことで、今期経常利益が16%程度減少しています。

➡セグメントは①
機械刃物及び機械・部品と②緑化造園に分かれておりますが、機械刃物及び機械・部品が売上の大部分を占めています。そのため、自動車の部品や産業機械の製品が増産することで、刃物の消費が増加します。そのため、製造メーカーの動向により売上と損益が変動します。一方で、消費が冷え込むと、東洋刃物の業績も悪化する傾向にあります。


  • 今後の見通し
 令和3年3月期の業績見通しにつきまして、見直し後の中期経営計画の2年目計画に該当する連結売上高51億円、連結経常利益2億90百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2億50百万円を見込んでおります。この計画を達成するために①収益性を念頭に置いた事業ポートフォリオの再構築による事業展開、②生産性を重視した指標として総資産利益率(ROA)を継続して展開、③研究開発への設備投資及び製品化に取り組んでまいります。

➡中期経営計画にもあるように、東洋刃物の技術的優位性の高い情報産業用刃物に重点を置いて経営する方向性です。近年、新型コロナウイルスの影響で情報産業の成長はさらに加速したと感じています。特に日本は情報産業の遅れを意識し始め、日本政府からの支援も増加していることを考慮すると、需要は引き続き増加していくと思われます。


 また、令和3年5月14日に公表しております中国杭州市の子会社「杭州東洋精密刀具有限公司(仮称)」の設立及び事業展開は、当社が資本業務提携契約を締結している株式会社フェローテックホールディングスとの協業の一環であり、シナジー効果、当社グループの企業価値の向上、今後の成長を見込んでおり、見直した中期経営計画のなかには中国新会社の事業計画も織り込んでおります。
 なお、感染症による業績見通しへの影響につきましては、次期においてある程度の下押し圧力が通期で継続することは想定しているものの、当連結会計年度には受注に改善の兆しもあり、翌連結会計年度末までには緩やかに回しながら収束することを前提として策定しております。
 感染症の影響により業績予想に修正の必要が生じる場合は、改めてお知らせいたします。
 また、当社は、大韓民国仁川市に所在する当社の持分法適用会社である東洋鋼業株式会社(以下、「東洋鋼業」という。)の株式約48.3%を保有しておりますが、一昨年の発表の通り、当社は当該株式の処分を検討しております。感染症の問題もあり現状も具体的な進捗はなく、当該株式の処分の可否及び処分の時期・金額等は現時点で未定ですが、これが実現した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、東洋鋼業は本社および工場の移転作業を令和3年3月から進めており、本社および工場の移転に係る費用は現在算定中であります。今後、当社は移転に係る費用の一部を負担する可能性があります。詳細につきましては、開示すべき内容が決定し次第改めてお知らせいたします。その際、業績予想について修正の必要が生じた場合には、速やかに公表いたします

尚、フェローテックとの資本提携の内容は以下のように開示しています。

平成 31 年3月 15 日にお知らせしております株式会社フェローテックホールディングス(以下、「フェローテックホールディングス」といいます。)との間で締結いたしました資本業務提携契約に基づくフェローテックホールディングスとの資本業務提携の一環として、両社のシナジー効果を発揮するため、当社の技術的優位性があり需要も期待できる情報産業用刃物の製造・販売を計画し、中国・杭州市に新会社設立の決定(令和4年 1 月稼働予定)を本日開示いたしました。具体的には、今後、中国市場において更なる成長が期待され中国 EV(電気自動車)向けのリチウムイオン電池市場やスマートフォン・タブレットな
どの電子機器や自動車、エネルギー、包装材料、医薬用、食品包装にて使用される高機能フィルム市場への参入を図るため、フェローテックホールディングスの中国のリソース(工場、人材、部品供給能力)およびグローバルネットワークを活用し、特殊鋼刃物・超硬合金刃物・カッターユニットにおいて競争力のある製品の製造・販売を行う事により、当社グループの企業価値の向上、成長に向けた事業展開を図るものです



➡フェローテックと資本提携することで中国市場で
技術力がある刃物を製造し、販売網を使用して売上向上が期待できます。今後、中国市場でEVや電子機器や高機能フィルムの需要が増加した際に、東洋刃物の製品が普及するかもしれませんね。
また、フェローテックが絡むことから半導体関連事業へのシナジーなどが出てきたら実に面白いと思います。


最後に株価を確認します。

  • 株価動向
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東洋刃物(洋刃物)【5964】の株価チャート|日足・分足・週足・月足・年足|株探(かぶたん) (kabutan.jp)

コロナが流行し始めた1年前くらいに株価が大幅に下落し、6月には610円を付けました。

その後、株価はコロナ前の水準まで回復しない状況が続きました。

そして先日、株価がコロナ前を超え、更に6月15日には1,739円を付けました。

この株価の上昇は台湾のTSMCが日本に工場を新設する可能性があり、東洋刃物の製品需要が増加する可能性がおりこまれ、株価が大幅に急上昇しました。

今後、東洋刃物は中国市場への販売をどの程度伸ばせるかが鍵になると思われます。今後も技術力が高い製品を軸にグローバルでの販売を増やし、増収増益を達成していただきたいです。


ももてん